特殊伐採について
今週はアーボリストという特殊伐採を3日間かけて行いました。
ちなみにこの『アーボリスト』という単語、皆さん聞きなじみのない単語かと思われます。
私も今回初めて聞きました(笑)。
このアーボリストという単語(職業)はフランス語で『木』を意味する『arbre(アルブル)』が由来のようで、木の専門家を意味するそうです。
でも、木の専門家といえば林家や樹木医を先ず思い浮かべるかと思いますが、
日本の林家は木の伐倒と搬出が施業の中心であり、
樹木医は樹木の診断や治療、その他に保護・育成がメインとなる業務で、
じゃあアーボリストはどんな業務内容なの?という話になりますが、
アーボリストは大きくなりすぎて手を出し難くなってしまった木をだだ伐倒するだけではなく、
樹上に上がり適切な剪定・メンテナンスを施す事によって、
対象木を改めて元気にさせたり、周囲の景観や環境を良くする仕事の様です。
特にポイントとなってくるのが樹上での作業というところで、
その為にツリークライミングの技術が必要になります。
国際的な資格もある様で、日本ではここ10年位から認知され始めたようですね。
そして私が所属している協力隊の隊員にもこの資格の有資格者がおり、
地域住民から依頼があった事から、今回の業務に至りました。
資格の事やアーボリストの仕事については正直に言えば私は全然存じなかったので、
この段階で初めて聞いたり調べたりしている状況なので、
認識に誤りがあったりすると思うのでそこはご理解、ご了承頂けると幸いです。
作業内容については木にロープを掛けてそのロープを使って樹上に上がって、
樹上で切断しては地表に降ろすといった作業の繰り返しだったのですが、
サドルというベルトは腰に巻くものの、それは安全の為だったり上下運動のサポート用な訳で、
基本的な上り下り作業はロープを使用し自力でやるんですが、
ロープだけでそんなシステムを作る事が出来るなんてとにかくびっくりでした!
試しに何回か上り下りさせてもらったんですが、
見た目は頼りなくてもしっかりそれで安定するんだからとにかく不思議でした。
そして登った先での景色や風の心地よさはこれまた何とも言えない気持ちよさで、
自分でもこのシステムを勉強してみたくなりました。
あとがき
協力隊に入ってからは新しい経験や体験ばかりの日常ですが、
今回はロープのみで高所に上るという点で、すっごく面白い体験が出来た週でした。
また、林業でこれ程ロープワークを使用する事があるとは思っていなかったので、
本当に人生って何処で何の技術が生きてくるかわからないとつくづく実感しました。
まさか以前航海士として海運業に従事をしていた時の技術が、
こんなところで役立つなんて想像もしていませんでした(笑)。
なお、アイキャッチ画像は施業後の現地画像で、施業前は以下の様な立木が聳えてました。
大きすぎて全然写真に収まりきっていないですね・・・
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