米国大統領選における林業へ与える影響について

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つい数日前まで米国大統領選挙が行われていました。結果としては共和党のトランプ氏が民主党のハリス氏を破って第47代大統領に就任する事となりました。トランプ氏は第45代大統領でもあったので、任期が連続しない返り咲きの大統領としては132年振りの出来事の様です。確かに米国大統領はだいたい任期が連続している(or1期で終わり)イメージがあったので、やっぱり珍しい事だったんだなーと個人的に感じた次第ではあります。

トランプ氏についてはまぁゴシップのイメージが強いですが(笑)、ここでは選挙の話だとか言動とかそういったものは考えずにつらつらと書いていきたいと思います。

トランプ氏の掲げる政策についてはいたってシンプルで『アメリカ ファースト』の一言に尽きます。とにかく強いアメリカを取り戻すといった解釈になるでしょう。(ただしこれは国防に関すれば『=パクスアメリカーナ』とも必ずしもならないのがまた厄介なのですが😅)

経済政策についてもアメリカ第一主義を貫くと思いますので、保護政策的なものが中心になるかと思います。実際に対墨輸入品には関税を100%かけるとか、対中は60%だとかまことしやかに噂がされたりしています。ただそれらの噂に関しては勿論慎重に向き合わなければいけません。むしろこれだけトランプ氏の再選が噂されていた中で、トランプ政権1期の環境を忘れた施策を行っている企業はそれはそれで問題があると個人的には思います。

あぁいかんいかん、話がどんどんずれていく😱

話を林業に戻します。2023年現在での※対米木材輸出額は約53億円となっています。

※ここでいう木材は丸太、製材、合板、林産物等全てを含みます

出展:林野庁HP

輸出先としては中国、フィリピンに次いでの3位です。

対する対米木材輸入額は1,472億円となります。桁が全然違いますね。

出展:林野庁HP

この段階ではアメリカ的に圧倒的な貿易黒字なので林業に与える影響は皆無といっていいでしょう。トランプ氏の掲げる政策的にはアメリカの貿易赤字を無くす事が主目的に当たるので、これだけ貿易黒字であれば問題ないでしょうし、そもそも金額的に気にすらしていないかもしれません(笑)

しかしこれが日本全体の対米輸出入額になると逆転して貿易赤字になります。

出展:JETROHP

これについては若干気がかりではありますが、でもやっぱり金額的に些細すぎて何かあるとも今のところは思えません。

なので、木材の輸出入には影響は殆ど無いと見ています。

環境分野について

どちらかと言えばこの分野の方が大きな影響を受けると考えます。トランプ氏の支持層的にも旧来の石油メジャーといったところが背景にあり、民主党が進めていたクリーンエネルギー政策とは反する事になります。アメリカはトランプ大統領1期の時にパリ協定を離脱した事実もありますし。

またトランプ氏抜きにしてもアメリカ国内でESG投資に対して否定的な意見も少なからずあり、州によっては投資家によるESG投資への規制を強めるところもあったりするところもあれば、米国気候同盟といったパリ協定の目標に取り組む州の連合があったりと、まぁ一枚岩ではないんですよね。

生物多様性についても先のブログで書いた通りに国単位よりは企業単位で取り組む動きが進んでいるので、今後もそういった感じで動くだろうと思います。

あとがき

いずれにせよ第二期トランプ政権が始まる事は決まった事は事実なので、この環境に合わせた稼ぎ方を林業もしていく必要はあります。ただ、現状として林業が対米貿易に与える影響は極めて軽微なものなので、何か新しく始めるだとか特別な事は必要ない様には思えます。

どちらかと言えば第二期トランプ政権が終わった後の事を考えた準備の方がもしかしたら大事なのかもしれません。勿論今のままでは何がどういう風に変わるかってのはわかりませんので、準備のしようもないですが(笑)。

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