書くまでの間に監督と強化部長のザスパタイムズが出てしまいました。
はじめに
2025年シーズンのザスパ群馬は14位(勝点46 12勝10分16敗 56得点59失点 得失点差-3)という結果でシーズンアウトをしました。
当初の目標としては『勝点70を越えてのJ3優勝&J2昇格』であり、そこからは離れた成績になるので目標に対する結果としては未達という事になります。
シーズンを通し見てもボトムハーフにいる期間が長く、中盤から終盤にかけては残留争いに巻き込まれるという事態になり、クラブとしても目標を『昇格』から『残留』に変更せざるを得ない事態となりました。
そして昇格という目標の他には『攻撃的なマインドのサッカーを植え付ける』というものがありました。これについては概ね成功しており56得点はリーグ5位の結果となっています。ただ、それと同時に失点も増えてしまい、59失点はリーグワースト3位という結果になります。
そういった結果から沖田監督に対する批判はシーズンの日を追う毎に増えていき、SNSではなかなかの非難の様でした。しかし最後は6連勝(その間の得点は16、失点は5)という形でシーズンを締めくくり、批判のトーンは大分下がったのではないかと思います。その代わりに、これをシーズンインからしてくれればという意見が目立ちましたが(笑)。
感想
さて、ではこれからは個人的な感想をつらつらと。とは言っても、私は経営に対する蘊蓄も、サッカーの戦術にも大した造詣がないがないので、素人感想です。
社長&GMだけではなく、監督も(監督自身)初めての人が就任した今シーズンのザスパ群馬。はたして何処までJ2昇格という目標をクラブが本気で考えていたのかというところが、先ず最初の疑問点として挙がります。(これはクラブがJ3を舐めていたとか、そういう次元の話ではないです)
もし本気でそれを考えているならば、経営者やGMとして実績のある人に依頼し就任してもらうと言うのが定石ですし、一般的な考えだと思います。これは監督人事に関しても同じ事が言えます。武藤前監督が24年シーズンで満了になるのは早い段階で決まっていた中、フリーで実績のある監督もいた中で、敢えて監督初挑戦となる沖田氏を就任させるという事。こういった事実を一つ一つ積み上げてをしていくと、クラブの本当の狙いとしては、細貝社長の知名度を活かしたクラブセールス&経営基盤の強化、監督と選手の育成をした上で昇格PO狙いというところが、実際に描いていた青写真ではないかと考えます。ただ、建前として弱気な事も言えないので、J2昇格は掲げなければならなかったというところでしょう。
経営基盤というところでは今年の数字が出ていないので具体的な事は言えないですが、1つのポイントとして5月末にベイシアグループのグループ企業になりました。これにより株式会社ザスパの自主・独立性というところでは不安が残りますが、経営基盤というところでは非常に心強いものになったと考えられます。
ただ、疑問として残るのは、クラブ的にはJ2の方が色々と恵まれているにもかかわらず、1年でのJ2復帰を敢えて狙わない理由が…これはちょっとわかりません。何でなのか?もしかしたら社長も、監督も、選手も、クラブも全て育成しながらでもJ3は勝てるといった慢心が、もしかしたら心のどこか奥底にでもあったのかもしれません。
経営の数字というところで外せないものの一つに観客動員数があります。
今季のザスパ群馬のホームゲーム総観客数は67,539人、平均は3,555人となっています。J3全体の中では総観客数は8位という順位になります(尚、同じくしてJ3降格した鹿児島は総観客数130,354人で全体2位、栃木SCは102,481人で同5位)。
観客数についてはスタジアムの設備や立地といったものがあり他のクラブと一概に比較できるものではないですが、それでもちょっと寂しい感じがします。昨年の平均が凡そ4,000人位だったので、26-27の新シーズンはその数字が目標になるのではないでしょうか。
そして成績。シーズン当初のよりは自陣ゴール前でのパス回しも多少は安心して見る事が出来る様になりました(笑)。まぁこれは半ば冗談ですが、総評としては評価の難しいところです。
沖田監督の定義する攻撃的なサッカーと言うところは『攻撃している時間、ボールを持っている間は失点しませんし、ゴールに迫る回数が多ければ多いほど、見ていてもやっていても楽しい。』というもので、ボールを保持し相手陣内にいる時間を長くする、そういったものなのではないでしょうか。その結果が今季のJ3でポゼッション率がNO.1(57.4%。因みに2位は奈良の54.6%)に結びついたものと考えられます。自陣ポゼッション率だけでなく、敵陣ポゼッション率でもリーグトップの数字で、攻撃の指向性でもサイドよりも中央攻撃の比率の方がリーグ上位の数値なので、今シーズンはピッチ全体を使った丁寧な攻撃というものを共通認識としてしっかり持っていたのでしょう。
そうなると昨今の主流であるショートカウンターやサイドからの縦に速い攻撃というものは、チームの方針として違う(もちろんそれは否定ではなく、オプションとして持ちつつも比重は大きくないという意味)ところがあったので、あまり多用しなかった(したくなかった?)のではないかと考えられます。
ただ、それ故にネガティブトランジションからの失点も多く、その修正に手間取ったが故の最終順位とも言う事が出来るのではないでしょうか。
因みに沖田監督については個人的には可もなく不可もない評価です。選手の起用法や采配という点では若干の物足りなさを感じましたが、それはトップチームの監督は初めてというところで慣れない部分も多々あったのだと思います。ただちょっと選手交代のタイミングや起用する選手についてはテンプレート的(事務的?事前に決めていた?)なところを感じ、大胆さや勝負師的な采配というところは終ぞ今シーズンは拝見する事が出来ませんでしたので、そこは新シーズンに期待というところになるのでしょう。
そうそう、ちょっとした疑問なんですがクラブのフィロソフィーとして攻撃的なマインドを掲げていますが、これってアカデミーにも浸透したものなんですかね。トップチームとアカデミーでやっているサッカーの内容が一緒じゃないと、せっかくアカデミーを持っていても意味がないと思うんですが、強化部長のコメントを見る限りではその点に触れていないので、その辺りのクラブとしての連続性というものはどう考えているのかは気になります。
現地観戦について
今年は計7回現地観戦を行いました。戦績としては2勝5敗です。
勝敗は兵家の常なので私個人としては特に何もない(というか慣れたもの)ですが、パートナーはスポーツクラブ自体を応援するのが今季が初めてで、行く度に負けていた事からけっこうショックを受けていましたが、最後に宮崎、高知と連勝した事でモチベーションは上がったまま今季が終わりました。
当然オフシーズンも初めてで、「瀬畠や安達はレンタルだから帰っちゃうの?ダメ!帰らせない!」なんて毎日言っています(笑)。レンタル組も皆残ってくれたら嬉しいですけど、まぁそうは上手くいかないよなぁなんて思っています。
最後に
25年シーズンは結論から言うと決して満足いく成績ではありませんでした、昇格PO圏争いどころか残留争いに巻き込まれ、ボトムハーフでシーズンを終えました。
ただ、シーズン終了間際で6連勝を達成し、クラブとして1つの方向性であったり、この1年間向き合ってきた課題に対する解みたいなものが得られた中でシーズン終了となったのも、また事実です。そしてこれこそが新シーズンに対しての希望になります。
もちろん選手は変わり、対戦するクラブも変わり、このシーズン終了間際に出来ていた事が新シーズンが始まると同時に出来なくなっていたり壁にぶつかるという事は有るでしょう。その時に田近言えるべきベースが今季である程度できたのなら、これはこれで良かったシーズンなのかとも思います。
追記:真木の満了以降は結構な選手が契約更新してくれて、既存では山内と小野関と田頭だけになりましたね。それだけ選手が今のスタイルを気に入っていて、群馬という土地を気に入ってくれている事なのかもしれません、有難い😭

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